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がんは日本人の国民病です。日本における癌による死亡率は増加しており、今では日本人の死因の中で最も多く、2人に1人が一生のうちに1度はがんにかかり、3人に1人ががんで亡くなっています。

日本は世界の最長寿国のため、医療レベルも高いに違いないという思い込みがあります。しかし、米国と日本のがん患者5年生存率を地域がん登録データで比較すると、米国白人65%ほどに対し日本人は40%台。ここ約30年に渡り15~30%も低いのです。人種差やがん腫の差というよりは、医療レベルの差だと考えられます。‬

胃がん

胃は食道と小腸を繋ぐ袋状の臓器です。胃の構造を見ると、最も内腔面は粘膜が覆っており、順に粘膜筋板、粘膜下層、固有筋層、そして最外層は漿膜で包まれています。胃がんは、その壁の最も内側にある粘膜内の細胞が、がん細胞に変化し無秩序に増殖を繰り返して粘膜から外側に進んでいくことです。増殖した細胞が粘膜または粘膜下層までで留まっているものを「早期胃がん」と呼び、筋層より深くまで達したものを「進行胃がん」と呼びます。

胃がんは日本人がかかるがんの中で最も患者数が多く、​罹患率は40歳代後半以降から高くなります。男性はおよそ9人にひとり、女性はおよそ18人にひとりが一生のうちに胃がんと診断されています。かつて日本人のがん死亡数の第1位は胃がんでした。近年では診断と治療法の双方が向上し、男性では肺がんに続き第2位、女性は第3位となっています。

胃がんが発生する原因については、いくつかのリスク要因が指摘されています。特に、喫煙、食生活をはじめとする生活習慣、ヘリコバクターピロリ菌の持続感染などが胃がん発生のリスクを高めると研究されています。ピロリ菌は胃にとりついて炎症を起こす細菌です。50歳以上の約70%以上の人がピロリ菌に感染しているとされています。食生活については、塩分の多い食品の過剰摂取や、野菜、果物の摂取不足が指摘されています。

・ヘリコバクターピロリ菌
・多量の塩分

・喫煙

・多量の飲酒

胃がんは自覚症状が少ないため、早期に症状を感じ難いだけでなく、かなり進行しても無症状の場合があります。代表的な症状として、胃の痛み、不快感、違和感、胸やけ、吐き気、食欲不振などが挙げられますが、これらは胃がん特有の症状ではなく、胃炎や胃潰瘍(いかいよう)の場合でもほぼ同様にみられます。

診断方法にはバリウムを用いたX線検査や、ファイバースコープを口から挿入し胃の中を内視鏡で検査する方法などが用いられます。内視鏡検査では胃の中を調べることができるだけでなく、病気を発見した場合は、その箇所を採取して組織診行うことができるため、正確な診断を下すことができます。

肺がん

肺は主に呼吸を通じて酸素を取り入れ二酸化炭素を排出する役割を担っています。肺は左右にひとつずつあり、右肺は上葉、中葉、下葉の3つに分かれていています。それに比べ左肺は心臓が少し左側にあるため右肺よりもやや小さく、上葉、下葉の2つに分かれています。

肺がんは、肺細胞の遺伝子に傷がつくことで発病します。肺がんは肺の気管、気管支、肺胞の一部の細胞ががん化したもので、肺がんは進行するにつれて周りの組織を破壊しながら増殖し、血液やリンパの流れに乗って広がっていきます。肺がんは喫煙との関係が非常に深く、喫煙が発症大きな原因であるだけでなく、たばこを吸わない人でも周囲に流れるたばこの煙を吸う受動喫煙により発症リスクが高まることも知られています。喫煙年数や本数が多いほどリスクも高く、禁煙を続けるほどリスクは徐々に低下していきます。喫煙以外の原因として、飲料水中のヒ素、アルミニウムやアスベスト、シリカ、クロム、コールタール、放射線、ディーゼル排ガスなどを吸引または浴びることも、肺がんのリスクを高めると考えられています。

肺がんは、小細胞肺がんと非小細胞肺がんの2つに大きく分類されます。非小細胞肺がんは多くの異なる組織型があり、腺がん、扁平上皮、大細胞がん、の4種類の組織型を有しています。肺がんの約80〜85%は非小細胞肺がんです。また、発生しやすい部位、進行形式と速度、症状などはそれぞれ異なりますが、化学療法や放射線治療で効果が得られにくいため、手術を中心とした治療が行われます。小細胞肺がんは、残る肺がんの約15~20%を占ています。増殖が速く、脳・リンパ節・肝臓・副腎・骨などに転移しやすい悪性度の高いがんです。しかし、非小細胞肺がんよりも抗がん剤や放射線治療の効果が得られやすいと言われています。

アメリカやイギリスでは喫煙率の低下に伴い肺がんの患者数は減少しはじめているものの、世界的には増加傾向にあります。近年、肺がんは日本人のがんによる死亡数の第一位となり、世界的傾向と同様に増加傾向にあります。

肺がんの主な症状には、咳、呼吸困難、体重減少、痰、血痰、胸の痛みなどが挙げられますが、早期には症状が出にくく、自覚症状があっても風邪やたばこの影響との違いを感じ難いため気づかないことがあります。咳などの症状が長びく場合には、医療機関への受診が推奨されます。

肝臓がん

肝臓は臓器のなかで最も大きく、腹部の右上に位置しています。肝臓の機能は数多く知られていますが、その中でも消化を助けたり、栄養分などを取り込み必要な成分に変化させ貯蔵したり、アルコールなどに代表される有害物質の解毒や排出をしたりすることが主な働きです。 

肝臓がんの主な発生要因は肝炎ウイルスの持続感染であることが明らかにされています。肝炎ウイルスにはA、B、C、D、Eなどが存在していますが、肝臓がんと主に関連づけられるウィルスは、B、Cの2種類です。ウイルスに感染した状態が続くと肝細胞の炎症と再生が長期間繰り返されます。このことが遺伝子の突然変異の積み重ねを招き、肝臓がんへ進行する大きな要因であると考えられています。また、ウイルス感染以外に肝臓がんを引き起こすリスク要因として、飲酒、喫煙、カビ毒の一種であるアフラトキシンが挙げられます。また、近年ではアルコール摂取がないケースでの脂肪肝(非アルコール性脂肪肝炎)が引き金となり、肝硬変から肝臓がんに至る症例が増えてきています。

日本における肝臓がんの死亡者数は年間約3万1000人となっています。罹患率、死亡率を性別で比較すると男性は女性の約2~3倍です。男性のがんによる死因としては肺がん・胃がんに次ぎ第3位です。2000年前後より肝臓がんの年間発症率は横ばいになりつつあり、死亡者数はわずかですが減少傾向にあります。

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August 19, 2017

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乳がん

乳がんは、40代後半から50代前半での発病が最も多いものの、20代の若い女性でも発生します。かつて欧米の女性が乳がんになりやすい人種とされていましたが、ライフスタイルの変化などから日本女性にも急増しており、発症率は12人に1人と言われています。

乳がんは大きく乳管がんと小葉がんに分類され、その多くは乳管から発生する乳管がんです。小葉がんはその名の示すとお、小葉がんから発生します。乳管がんと小葉がんは、乳がん組織を病理検査することで区別できます。これら以外にもケースは少ないものの、特殊な型の乳がんがあります。
 

乳房の外側上部は他の部分より乳腺が多いため、乳がんが発生しやすく、全体の約半数がここに集中しています。その次に乳房内側上部、外側下部と続きます。乳がんの初期にはほとんど痛みの症状はなく、しこりが発見される前に乳房の周りのリンパ節、骨、肺、胸膜、肝臓、脳などに転移して見つかることがあります。しこりがみられる場合では固く根のはったように感じますが、がんの性質により、固さ、症状、広がりやすさ、転移しやすさは大きく異なります。

乳がんは飲酒や喫煙、良性乳腺疾患の既往糖尿病、遺伝によりリスクが高くなります。又、女性ホルモンのエストロゲンとの関わりは乳がんの大きな要因であることが知られています。体内のエストロゲン濃度は経口避妊薬や閉経後の女性ホルモン補充療法などの結果が高まり、リスクを上げる可能性が指摘されています。一方、閉経後の女性においては、運動が乳がんリスク軽減に有効であるとされています。

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食道がん

食道は口から胃へ食べ物を送る管状の臓器です。食道そのものに消化機能はありませんが、食べ物は食道内の神経と筋肉の働きにより食べ物を胃に送り込みます。食道の出口は食べ物の逆流を防ぐ構造になっています。

たばこ、お酒、熱い食べ物を日常的に摂取する人は、食道がんになりやすいと言われています。例えば、喫煙者とそうでない人の食道がん発生率では約2倍以上、飲酒の習慣がある人とそうでない人では約5倍の差があるというデータがあります。また、日本人の約45パーセントは、アルコール摂取時に体内で発生する発がん性物質アセトアルデヒドを分解する酵素であるアルデヒドデヒドロゲナーゼ(ALDH)の活性が弱い遺伝子を持っています。ALDHの活性が弱いと体内に蓄積されたアセトアルデヒドによって食道などに炎症が起こり、その炎症ががんを引き起こす要因となります。

食道がんは日本人の食道がんの90%を占める扁平上皮がんと腺がんの大きく2タイプに分類されます。

扁平上皮がんは食道の内側を覆う粘膜の表層部(粘膜上皮)から発生します。食道は細胞分裂が活発なため細胞の異変もおこりやすくなり、異変が蓄積されるとがん細胞ができます。がん細胞は免疫の力で排除されていきますが、たばこや多量のアルコール、その他熱い食べ物などの刺激物や異物に繰り返しさらされるとその排除が追いつかず、活発に細胞分裂しはじめます。男性の食道がん患者が、女性の6倍も多いのにはこれらたばこや多量のアルコールをはじめとする危険因子にさらされる機会が多いためと言われています。

また、腺がんは食道内に粘液を分泌する食道腺を形成している腺細胞ががん化したものです。喫煙の他、逆流性食道炎の慢性化により食道粘膜の細胞が異常になってしまった状態のバレット食道が主な原因と言われています。

​大腸がん

大腸がんで亡くなる人は、日本人のがんによる死亡者数第3位です。女性だけに限れば第1位となっていますが、早期発見できるとほぼ100%治癒できるともいわれています。

大腸は全体で約1.5mある管腔の臓器で、その一部である盲腸・結腸・直腸・肛門に発生するがんを大腸がんと呼びます。日本人ではS状結腸と直腸にがんができやすいといわれています。

大腸がんには良性のポリープの一部ががん化して発生したものと、正常な粘膜から直接発生するものがあります。がんは粘膜の表面から発生し、次第に大腸の壁に深く侵入、進行するとリンパ節、肝臓、肺などへと転移していきます。

大腸がの主な症状として、血便、下血、下痢と便秘の繰り返し、残便感などの弁の異常、膨満感、腹痛、貧血、空隙体重減少などがあります。また、がんが腸閉塞を引き起こすケースや肺や肝臓の腫瘤として大腸がんが発見される場合があります。

​膵臓がん

膵臓がんは高齢の男性に多く見られ、がんの種類ごとの生存率は男女ともすい臓がんが最も低いという結果になっています。

 

膵臓は消化器系の一部で、消化を助けるアミラーゼなどの消化酵素を含んだ膵液と、血糖値の調節に必要なインスリンなどのホルモンを分泌する働きをしています。

 

膵臓がんはこれらの分泌液が通る膵管の細胞にできる膵管がんである場合が9割を占めています。膵管の表面にある上皮細胞の下には他の臓器に見られるようながんの進行を防ぐ組織がないため、上皮細胞にがんが形成されるとがんが浸潤しやすい特徴があります。

また、膵臓は胃の後ろに位置しているため、がんが発生すると近くにある胃や十二指腸に転移しやすい他、肝臓、肺、脳、骨などへの遠隔転移するケースもあります。

​腎臓がん

腎臓は腹部に左右1つずつ存在する臓器で、泌尿器系器官の一つです。腎臓の主な機能は、血液をろ過して尿を作ることですが、その他にも血圧のコントロールや造血に関するホルモンの生成もしています。

腎がんは、かなり大きくならないと自覚症状があらわれないがんです。初期の段階ではほとんど症状が出ません。肉眼的血尿、腹部腫瘤、腰背部痛が腎がんの三徴と言われていますが、最近は健診制度・技術が発達したため、日本では7割以上の方が無症状のうちに健診などで発見されます。

腎臓がんは男性に多く発症し、50~60代が好発年齢とされる。また腎不全のために人工透析を長期に渡って受けている患者は腎臓がんになるリスクが上がることが知られている。比較的リンパ節に転移しやすい。

​膀胱がん

膀胱には腎臓で作られた尿を貯え、排泄する機能があります。

膀胱がんは大きく3つのタイプに分類され、それぞれ筋層非浸潤性がん(表在性がんおよび上皮内がん)、筋層浸潤性がん、転移性がんと呼ばれています。9割以上の膀胱がんは尿路の上皮ががん化した尿路上皮がんですが、扁平上皮がんや腺がんの可能性もあります。

膀胱がんの罹患率は他のがん比べるとまだ比較的低く、日本では一般的な検診は実施されていませんが、膀胱がんのリスクの高い喫煙者や発がん物質(ナフチルアミン、ベンジジン、アミノビフェニル)を扱う職業従事者には年1回程度の検尿、尿細胞診が有用であるとの見方があります。また、膀胱がん患者のうち男性で約50%、女性で約30%は喫煙がその要因とも言われています。

膀胱がんは進行がゆっくりであったとしても、血尿、頻尿、排尿痛などの症状が現れる頃にはすでに早期の状態でない可能性が少なくありません。自覚症状が膀胱炎などと似ていても、進行の進んだ筋層浸潤性がんや転移性がんである場合もあることから、症状が軽くてもがん診断を受けることが推奨されます。

​白血病

白血病は骨髄内で血液が造られる過程で異常が起こることで発生する血液のがんです。

 

血液の中にある血球には、酸素を運ぶ赤血球、体内に侵入した異物(細菌やウイルスなど)を排除する白血球、出血を止める血小板があり、血球ががん化した細胞(白血病細胞)となると骨髄内で無制限に増殖を続けます。これにより正常な血液細胞が減少し、貧血をはじめ、免疫機能の低下、出血、骨痛、脾臓や肝臓の肥大、発熱などの症状が出現します。更に、脳や脊髄などの中枢神経系まで白血病細胞が増殖すると、頭痛や吐き気・嘔吐などの症状も現れます。また、白血病細胞が臓器に増殖することでも症状が引き起こされます。

急性リンパ性白血病(ALL:Acute Lymphoblastic Leukemia)は、2~5歳に発症することが多く、小児がんの中で最もよくみられます。小児10万人あたり年間3~4人の発症があり、日本では年間約500人が新たに診断されています。発症の原因は未だ不明ですが、白血球の一種であるリンパ球がまだ未成熟の段階で遺伝子異常が起こり、がん化した白血病細胞となって無制限に増殖することで発症します。

急性骨髄性白血病(AML:Acute Myeloid Leukemia)は、日本では年間約180人が新たに診断されています。骨髄で血液がつくられる過程で未熟な血液細胞(骨髄球系前駆細胞)に何らかの遺伝子異常が起こると、がん化した白血病細胞が無制限に増殖し発症します。この遺伝子異常が起こる原因もまだ解明されていません。

​胆がん

胆のうは肝臓でつくられた胆汁を一時的に貯え、食物摂取時にその胆汁を排出する臓器です。排出された胆汁は胆のう管、胆管、十二指腸へと流れ、消化を助けています。

 

胆のうがんは、胆のうがんと胆管がんに大別されます。また、発生部位によってより細かく、肝臓の中にできる肝内胆管がん、肝臓外の肝門部胆管がん、上部胆管がん、中部胆管がん、下部胆管がん、十二指腸乳頭(にゅうとう)部がん、胆のうがんに分類されます。

 

​胆のうがんは進行が進むにつれ、腹痛、悪心嘔吐、横断、白色便、黄疸尿、体重減少など症状が現れますが、初期の段階ではほぼ無症状です。また、胆管がん患者の約9割には閉塞性黄疸が確認できます。更に、胆石による刺激は炎症を引き起こし、この炎症が長期化するとがんの発症につながると指摘されています。

 

転移が多くみられることも胆のうがんの特徴の一つであり、リンパ節、血行性、腹膜への転移がその主だったケースと考えられます。

胆のう・胆管がんの罹患率は、男女とも1975年から1980年代後半まで増加傾向にあったものの、近年ではは減少傾向に転じており、また、死亡率も1990年代から減少傾向にあります。

悪性リンパ腫

リンパは免疫システムの一部で、リンパ節、胸腺や脾臓、扁桃腺などの組織や臓器と、リンパ節をつなぐリンパ管やリンパ液から形成されます。リンパ液はリンパ管を通って心臓へ運ばれ、老廃物、細菌、ウイルスなどを排出する役割を担っています。

悪性リンパ腫とは血液のがんの一種で、白血球中にあるB細胞、T細胞、NK細胞などといったリンパ球が無制限に増殖を繰り返すことで発症します。これらのリンパ球は、骨髄で血液細胞のもととなる造血幹細胞から増殖しながらつくられます。

 

その原因はまだ解明されていないものの、細胞内の染色体異常が染色体中のがん遺伝子の活性化を促すことでリンパ系細胞ががん化すると考えられています。また、ウイルス感染や免疫不全が発症に関係するケースも多いことがわかっています。

さらに、リンパ系組織は全身に渡っているため、悪性リンパ腫も胃、腸管、甲状腺、骨髄、肺、肝臓、皮膚などのリンパ外臓器(節外臓器)をはじめとする身体中のあらゆる場所で発生の可能性があります。

 

悪性リンパ腫は30種類以上の病型が確認されていますが、腫瘍細胞の形や性質によってホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫に大別されます。

 

ホジキンリンパ腫は悪性リンパ腫全体の約1割程度。日本での症例数は多くありませんが、抗がん剤治療や造血幹細胞移植などの進歩により、悪性度の高い場合でもその約6〜8割は治癒が期待できるようになりました。ホジキンリンパ腫は、さらに古典的ホジキンリンパ腫、結節性リンパ球優位型ホジキンリンパ腫に分類されます。

また、非ホジキンリンパ腫は悪性リンパ腫のうち約9割を占めており、ホジキンリンパ腫に比べ全身に広がる可能性が高くなっています。リンパ球の種類から病理学的にB細胞性、T細胞性、NK細胞性などに分類され、また、病気を放置していた場合に予測される進行速度によっても分類されます。患者さんごとの治療法はこれらの分類に基づいて考慮、決定されます。

喉頭がん

喉頭がんとはにできたがんを頭頸部がんといいます。

喉頭がんは肺がんと並んで喫煙歴と高い相関があるがんです。なぜなら喉頭は甲状軟骨(のどぼとけ)を構成する部分に囲まれた箱のようなもので、内面は粘膜におおわれています。喉頭は舌の付け根(舌根:ぜっこん)から気管につながっており、さらに肺へと続いています。また、飲酒歴や胃食道逆流症の影響も指摘されています。とくに胃食道逆流症に関しては、放射線治療中や治療後の状態にも影響することが報告されているので、喉頭がんと同時に胃食道逆流症の治療を行う必要のある場合があります。

喉頭がんは症状に気づくことが多く、がんの中では比較的初期の段階から症状がでやすいがんで、早期発見できるケースが多いという特徴があります。喉頭がんが進行するにかけて声のかすれ、声枯れ、のどの痛みや異物感、血痰、首のしこり、呼吸がしにくい、食べ物が飲み込みにくい(嚥下障害:えんげしょうがい) などの症状も見られます。

日本では外国ほど多くはありませんが、数年前と比較すると徐々に増加してきています。とくに女性で増加しており、これは女性の喫煙率の増加と相関があると考えられています。しかし頭頸部のがん自体非常に発生頻度が少なく、喉頭がんの発生数はがん全体の0.6%ほどであると考えられています。 

声がれが1カ月以上続く(とくに愛煙家)場合には、必ず専門医の診察を受けてください。また、がんが声帯にない場合は声の異常が出にくいので、飲み込む時に引っかかる、呼吸が苦しい、喘鳴(ぜんめい)(ぜーぜーした呼吸音)があるといった場合も、早めに診察を受けてください。

咽頭がん

咽頭とは鼻の奥から食道の入り口までを言います。3つの部分に分かれていて上から「上咽頭」「中咽頭」「下咽頭」と続きます。

 

咽頭がんの代表的な症状は食物が呑み込みにくい、喉が痛む・しびれる、首が締め付けられるような圧迫感がある、難聴・耳鳴り・視力低下、扁桃腺の腫れ、脳神経の麻痺、口が開けづらい、呼吸しにくい・声枯れ、首のしこりなどがあります。

上咽頭がんの初期症状は、頸部(首)のリンパ節の腫れがあげられます。

この腫れは、上咽頭がんの頸部リンパ節転移が原因となるもので、ほとんどの場合耳の斜め下後方にある副神経リンパ節と呼ばれるリンパ節が腫れてくるのですが、がんが進行するに伴い、別の頸部リンパ節の腫れもでてきます。上咽頭がんはリンパ節転移が多くみられ、患者のほぼ全員にリンパ節転移が認められています。

中咽頭がんの初期症状は、食物を飲み込むときに少ししみる感じがするなどの違和感です。

がんが進行すると、やがて喉の痛みや食物の飲み込みにくさが強くなっていき、さらに進行すると耐えられないほどの痛みになります。また、時にがんそのものによる症状がほとんどなく、頸部リンパ節へ転移した際の腫れだけが出る場合もあります。

下咽頭がんにはこれといって目立った初期症状がなく、がんが進行しないと症状が出てこないため、下咽頭がんと診断された時点で既に喉頭に浸潤していたり、頸部リンパ節へ転移していたりと、進行した状態で見つかることが多いがんです。

がんが進行すると、食物を飲み込む際に何かが引っかかるような違和感が出たり、喉に焼けつくような痛みを感じます。また、食物を飲み込む際に耳の奥に鋭い痛みを感じることがあります。がんが喉頭に浸潤すると声がかすれ、息苦しくなることもあります。

精巣がん

精巣は男性固有の臓器です。股間の陰のう内部の左右に1つずつ、一般的には睾丸とも呼ばれ、男性ホルモンの分泌と精子の生成が主な機能です。男性ホルモンの産生はライディヒ細胞、精子の生成は精母細胞のそれぞれ別の細胞が担っています。

精巣にある細胞から発生する腫瘍を精巣腫瘍と呼び、その9割以上は精母細胞からの発生です。生殖と直接に関連性のある精母細胞のような細胞は、生殖細胞または胚細胞と呼ばれるため、精巣腫瘍は胚細胞腫瘍と呼ばれることもあります。精巣がんは精巣内の精子を造る精細管上皮細胞から発生します。

精巣腫瘍にかかる人は10万人に1人程度と言われており、他の腫瘍と比較すると発生率の少ない腫瘍です。しかし、他のがんとの大きな違いは、20歳代後半から30歳代にかけての若年層が発症のピークとなっている点です。白血病などの血液腫瘍を除くと、この年代の男性で最もかかる数が多いのは精巣がんであるとされています。

 

精巣がんになる原因は多くのケースでまだ明らかにされていませんが、精巣腫瘍にかかりやすいリスク因子として家族歴、停留精巣(乳幼児期に精巣が陰のう内に納まっていない状態)があったこと、反対側の精巣に腫瘍があったことなどがあげられます。また、不妊治療などの精液検査で異常のみつかった男性は精巣腫瘍のリスクが高いとされています。

精巣がんは、細胞の種類によって大きくセミノーマ(精上皮腫)と、転移を起こしやすく悪性の経過をとるケースの多い非セミノーマ(非精上皮腫)に分類されます。 

精巣がんの初期症状は精巣に見られる無痛性のしこりや腫れが挙げられます。約3〜4割程のケースでは下腹部の重圧感や鈍痛が見られ、急性の精巣痛を訴えるケースも約1割程見られます。 がんが進行し転移が広範囲に及ぶと、腹痛、呼吸困難、首のリンパ節の腫れ、体重減少の他、腫瘍が産生するホルモンの影響で乳首の痛みや腫れなどもおこります。

​前立腺がん

前立腺は男性の膀胱の下、直腸の前にある精液の一部を造る臓器です。前立腺の左右をそれぞれ左葉、右葉と分けて呼ぶ場合もあります。

前立腺がんは、前立腺の細胞が何らかの原因で正常な細胞増殖機能を失ってしまい、無秩序に自己増殖を繰り返すことにより発生する疾患です。近年ではその原因を遺伝子の異常とする見解もありますが、どのように正常な細胞ががん化するのかはまだ十分に分かっていません。

前立腺がんはは転移しやすく、血液やリンパ液により前立腺から離れたところへ運ばれたところで増殖することも少なくありません。そこで、前立腺がんの治療法はがんが前立腺の中に留まっているか、外部への転移が進んでいるかで選択肢が異なってきます。

 

前立腺がんは隣接する精嚢、骨、リンパ節へ主に転移していきます。背骨、肋骨、骨盤など転移はその全体の8割以上を占めています。骨への転移は、痛み、麻痺、骨折しやすくなるといった症状を伴い、がんそのものの治療と並行しそれらの症状を緩和する治療も行われます。また、前立腺がんで転移が疑われる場合、全身の骨の様子を画像化する骨シンチグラフィ検査を行います。この検査では静脈へ骨にできたがんに集まる性質をもつ弱い放射性物質を注射し、特殊なカメラで撮影します。

骨への転移に次いで多く見られるのはリンパ節への転移です。骨盤内の前立腺周辺にあるリンパ節へ転移するケースが多く、転移の可能性がある場合には主にCT検査が用いられます。転移が確認されると、ホルモン療法により進行を抑える治療がとられます。

前立腺がんのリスク要因として現在明らかになっているのは、年齢、人種、家族歴といわれています。年齢では若年層より高齢者、人種では黒人のリスクが高いとされています。また、最近では、細胞の増殖に関係するIGF-1と呼ばれるタンパク質がリスクを高める可能性についても指摘されています。

前立腺がんは進行が比較的ゆっくりであるケースが多く、早期発見できれば手術や放射線治療での治癒可能性の高いがんといえます。また、進行が進んだ状態で発見されても、適切な対処法により、健常時と同様な生活を長く維持することができます。

前立腺がんの自覚症状には、尿が出にくい、尿の切れが悪い、残尿感、夜間就寝中に頻繁にトイレに立つ、我慢できずに尿を漏らしてしまうことなどが挙げられます。また、症状が出る以前でも腫瘍マーカーの血液検査で前立腺特異抗原(PSA : Prostate Specific Antigen)が高値になる場合があり、早期発見に欠かせな検査とされています。

​子宮がん

子宮は膀胱と直腸の間に位置する袋状の臓器で、骨盤の底の部分に固定されています。通常はニワトリの卵程度の大きさですが、平滑筋と呼ばれる伸縮性のある筋肉でできています。子宮の左右からは卵管が伸びており、卵巣と繋がっています。子宮内膜とは子宮の内側を覆う粘膜のことで、個人差はあるものの一般に約25〜38日周期でその厚みを増します。受精卵の着床が起こらない時は剥がれ落ちて膣から排出され、この現象を生理、月経と呼びます。

子宮がんは子宮体がん(子宮内膜がん)と子宮頸がんに大別でき、婦人科のがんではもっとも患者数の多いがんです。

子宮体がんは、子宮体部の内側の子宮内膜から発生します。その約8割は女性ホルモン(エストロゲン)の刺激が長期間続くことと関連すると考えられており、肥満、閉経が遅い、出産経験がない女性は発症リスクが高まることがわかっています。また、エストロゲンとは関係なくがんのが発生する場合もあります。

 

子宮体がんと診断される患者数は、40歳代から増加傾向にあり、50歳〜60歳代の閉経前後でピークとなります。ただし、食生活の欧米化などから、近年では若年層の罹患率及び死亡率の増加が指摘されています。

 

子宮頸がんは、子宮の入り口付近の子宮頸部から発生することが多いため、観察や検査がしやす詳しく発見されやすいがんです。また、早期発見の場合は比較的治療しやすいケースが多いものの、発見が遅れ、進行した状態で見つかると治療は難しくなります。

 

また、子宮頸がんの患者さんの約9割以上からヒトパピローマウイルス(HPV:Human Papillomavirus)が検出されることから、子宮頸がんとHPVの関連が明らかになっています。HPVは性交渉で感染することが知られていますが、感染それ自体は珍しいことではありません。多くの場合、感染しても免疫力や自浄作用によって無症状のうちにHPVが排除されると考えられています。HPVが排除されず感染状態が続いた場合や進行性の高いウィルスの場合には、子宮頸がんが発生すると考えられています。また、喫煙も子宮頸がんの危険因子であることがわかっています。

子宮がんの主な症状は不正出血です。月経時の出血量が多い、おりものに血が混ざる、月経と無関係な時期の出血、閉経後の出血などが挙げられます。また、月経不順、下腹部の痛み、排尿時の痛みなどの症状を伴うこともあります。

​卵巣がん

卵巣は生殖細胞である卵子を成熟させ、放出する臓器で、子宮の両脇に1つずつ位置しています。また、卵子の成長と放出のサイクルに合わせて女性ホルモンを分泌しています。

 

卵巣がんは、卵巣内のどの部位で発生するかにより、上皮性、胚細胞性、性索間質性などに分類されますが、その約9割は上皮性のがんです。また、悪性度が比較的低く、境界悪性腫瘍と呼ばれる比較的悪性度の低い卵巣がんも存在します。

卵巣がんの型は多種多様で、また発生要因もいくつかの要因が複合して関与していると考えられています。多くのケースでは家族歴などとは無関係に発生が確認されていますが、母親や姉妹などの近親者に卵巣がんがある場合、がん抑制遺伝子であるBRCA1、BRCA2に変異が起きている可能性があり、その場合にはリスクが約3倍に高まるという報告もあります。

 

その他のリスク要因としては不妊、出産歴がないこと、子宮内膜症、肥満、排卵誘発剤の使用、ホルモン補充療法、さらに動物性脂肪の多量の摂取、喫煙などの生活習慣によるものが挙げられます。これまで、日本人の卵巣がんのリスクは欧米人の半分以下とされていましたが、近年では食生活の欧米化や出産回数の減少などライフスタイルの変化によりその差が縮まってきていると言われています。一方で、経口避妊薬の使用や出産は卵巣の働きを休ませることができるため、がん発生のリスクを低下させます。例えば、一度の出産では、妊娠期から授乳完了期までの間に平均で約2年半卵巣を休ませることができます。

 

年齢別では、卵巣がん患者数は40歳代から増加し、50歳代から60歳で最も多くなっています。卵巣がんの死亡率は、50歳以降増加し、年齢が上がるにつれ高くなります。

初期の卵巣がんでは自覚症状はほとんどありません。下腹部の圧迫感、膀胱への圧迫感や頻尿感、しこりなどの症状があってから受診する場合、既にがんが進行しており、転移している可能性があります。卵巣がんの転移先の主な場所は、腹腔内の臓器です。腹腔内にがんが広がるとおなかに水が溜まり腹部全体が張ってきたり、胸にまでがんが転移していると胸に水が溜まって息切れしたりといった症状が出ててきます。ここまでの症状が出てから初めて受診するのでケースも少なくありません。その為、発見が遅れがちながんの一つであると言えます。

皮膚がん

皮膚は人間の身体で最大の臓器であり、外側から順に表皮、真皮、皮下組織という層構造をしています。皮膚がんは皮膚の一番外側にある表皮で発生するケースが大半を占めています。日本人の場合、患者数が最も多いのは表皮内の一番下にある基底層からがんが発生する基底細胞がんです。

皮膚がんの大きな要因の一つは紫外線(UV)の関与です。オーストラリアやヨーロッパなど、紫外線量が多い地域では皮膚がん患者も多く、日本のような紫外線が少ない地域では患者数は少ない傾向にあります。色白で日に焼けやすい人は紫外線に弱く、例えば白人で目の色が青い人などは、皮膚がんの発生率が高いタイプと言えます。

 

また、 慢性的な湿疹、科学熱傷などを含むやけどや皮膚炎なども皮膚の細胞が刺激を受け続けている状態となり、皮膚がんを引き起こす原因になる場合があります。

 

その他、放射線の被ばくや、発がん性のあるヒ素やコールタールなどをはじめとする化学物質に触れることでも皮膚がんのリスクが高まります。

 

皮膚がんは早期発見の場合、約9割以上の生存率と言われています。早期発見の診断基準として広く認められているのが下記のABCDE基準です。日頃からABCDEの5つのポイントを観察し、異常を感じたら早めに受診することが、早期発見につながります。

 

A:Asymmetry

形が左右非対称である。

B:Border of irregularities 

輪郭がギザギザしてたり、はっきりしている部分とそうでない部分がある。
C:Color variegation 

色むらがある。
D:Diameter greater than 6㎜ 

長径が6㎜以上。
E:Enlargement or evolution of color change,shape,or symptoms

色、形、症状が変化している。大きさが広がっている。

脳腫瘍

脳腫瘍は疾病のうち、脳に発生する腫瘍の総称です。脳細胞だけでなく、硬膜クモ膜、頭蓋内の血管末梢神経、その他の頭蓋内組織から発生するものや、髄膜、脳神経、下垂体に由来する腫瘍を含みます。

脳腫瘍は転移性脳腫瘍と原発性脳腫瘍とに大別されており、前者は脳以外でできた腫瘍が転移したもの、後者は脳を構成する細胞が腫瘍となったものを指しています。原発性脳腫瘍はさらに細かく種類分けされていますが、その中でも発生数が多く、全体の約1/4は神経膠腫(しんけいこうしゅ)と呼ばれるものです。進行が早く、症状が現れてから数か月で命に関わるため、脳腫瘍のなかでも最も危険と言われています。

このような増殖のスピードが速く、周囲組織との境界が不明確なものを悪性腫瘍と呼び、増殖スピードが比較的ゆっくりで、周囲組織との境界が明確なものを良性腫瘍と呼んでいます。良性腫瘍は手術でその全部を摘出することが可能ですが、悪性腫瘍の場合は手術での完全摘出は難しく、術後は放射線や抗がん剤などによる治療を続ける必要のあるケースが多くなっています。

脳腫瘍の発生頻度は毎年約10万人に12人の割合となっています。初期症状は慢性的な頭痛、原因不明の吐き気や嘔吐、視神経の異常、しびれ、言語障害、耳鳴り、難聴などが挙げられます。子どもから高齢者まで、全ての年代で発生が認められていますが、その発生要因は遺伝子の変異とだけされており、まだ明らかでない部分が多く残っています。

ただし、脳腫瘍の家族歴がある場合はリスクが高まる他、喫煙や高タンパク・高脂肪の食生活といった生活習慣、過度のストレス、携帯電話の電波、放射線などは腫瘍の進行と関連があると考えられています。